行政書士が稼ぐなら独立開業の方がいい!と断言できる5つの理由

行政書士の資格を取得した後は2パターンの働き方が考えられます。

・事務所や会社に雇われて仕事をする

・独立開業

行政書士を取得したばかりの方や資格取得を目指している方から「どちらがおすすめですか?」と質問されることがあるのですが、個人的には独立開業を断然おすすめします。独立開業の行政書士と雇われ行政書士では、年収が2倍以上違ってくることも少なくないからです。

行政書士はいわゆる士業の一種。士業資格はどれも難易度が高いため「何となく取得した」という方より「年収を上げたい」「稼ぎたい」などの理由で取得する方が多いのではないでしょうか。そう考えると、やはり年収面で有利な独立開業がおすすめです。

この記事では現役の独立開業行政書士が、

・雇われ行政書士と独立開業行政書士の年収の違い

・独立開業行政書士をおすすめする5つの理由

についてお話しします。働き方で悩んでいる方はぜひ今後の参考になさってください。

独立開業と雇われの年収はどのくらい違うのか

行政書士全体の年収は300~500万円が年収だと言われています。当然の話ですが、この年収はあくまで平均です。200万円以下という行政書士もいますし、500万円以上稼いでいる行政書士もいます。

行政書士事務所や企業などに雇われている場合は、年収200~600万円ほどが平均年収だと言われます。雇われ行政書士の場合は自分の頑張りで大幅な年収アップはあまり期待できません。実績や経験、勤続年数、事務所の業績などにより年収が上がることは考えられますが、給料が上がる場合も普通の企業並みと考えた方が良いでしょう。

独立行政書士の平均年収は200~1,000万円以上が平均年収だと言われます。平均年収にかなりばらつきがあるのは、独立開業の場合は働き方がかなり自由だからです。他の資格も取得して行政書士はおまけ程度という方もいれば、行政書士一本でがんがん仕事をしている方もいます。

ただ、独立開業の場合は個人でどんどん仕事をしようとしても、効率的に営業できないなどの理由で年収を増やせないことも少なくありません。独立開業は個人の仕事の仕方やスタンスが反映しますので、年収にかなりばらつきが出てしまうのも納得という感じではないでしょうか。

私も独立開業の行政書士として仕事をしているのですが、年収は1,000万円以上を維持しています。2022年は7月の段階で売上が1,400万円ほどでした。以降も着実に仕事を取れたので、年収はかなり伸ばせたと思っています。独立開業の行政書士については、周囲に話を聞く限り、年収1,000万円を超えている方も珍しくありません。

行政書士をするなら独立開業をおすすめする理由

独立開業行政書士と雇われ行政書士で悩んでいるなら、5つの理由から独立開業の行政書士をおすすめします。

・独立開業の方が年収を伸ばしやすいから

・仕事の方針を自分で決められるから

・仕事時間などを柔軟に決められるから

・営業についても積極的にできるから

・独立開業はFIREに有利だから

独立開業の行政書士をおすすめする理由について順番に説明します。

理由①独立開業行政書士の方が年収を伸ばしやすいから

年収の比較を見ていただくと分かりやすいのですが、独立開業の行政書士の方が年収平均帯に幅があります。また、一例としてお話ししましたが、私の場合は独立開業の行政書士の平均年収よりさらに稼ぎを増やせています。

独立開業の行政書士の方が稼ぎやすく、年収を増やしやすいと考えて良いでしょう。稼ぎたいなら雇われ行政書士をして「事務所や企業のために売り上げを伸ばす」より、「自分で仕事をした分は自分の稼ぎに上乗せできる」独立開業をするべきです。

企業や事務所の売り上げを伸ばせば給料に転嫁してもらえるということは、基本的にほとんどありません。多少給料を上げてもらえるかもしれませんが、そこまでの稼ぎの伸びは期待できません。仕事をすればするほど、仕事を受注できればできるほど、自分が損するという図式になってしまうわけです。

その点、独立行政書士は仕事をすればするほど自分の稼ぎがどんどん増えますので、稼ぎたいなら独立開業の方がおすすめです。

理由②行政書士としての仕事方針を自分で決められるから

行政書士の職域は広いという特徴があります。企業や事務所に勤めていると、その企業や事務所の職域に左右されます。また、仕事をする際も企業や事務所のやり方に従わなければいけません。仕事を効率化したくても、事務所や企業に勤めている場合は難しいことが多いでしょう。

仕事を効率化できれば、その分だけ多くの仕事を受注できます。仕事を多く受けられると、当然ですが稼ぎも増やせます。独立開業の行政書士をしていれば、「どのような仕事を中心に受けるか」「仕事のやり方」といった方針を自分で決めることが可能です。

自分で仕事方針を検討できるということは、稼ぎを増やしたいときにプラスになります。

理由③行政書士の仕事時間などを柔軟に決められるから

企業や事務所に勤めていると勤務時間は会社や事務所の定めに従わなければいけません。しかし、独立開業の行政書士として仕事をしていれば、自分で仕事時間を選べます。

仕事時間は一般的に「長い方が良い」「フルタイム」と考えがちですが、その限りではありません。一日短時間しか仕事をしない行政書士でも、効率的に稼ぐことは可能です。たとえば私の場合、半日しか仕事をしません。午前中に仕事をして、午後からは自由時間にしています。それでも7カ月の売り上げが1,400万円ほどになっています。

事務所や企業に勤めていれば、このような働き方は許されないことでしょう。独立開業の行政書士であれば、自分なりの勤務時間を決め、時短で効率よく稼ぎを伸ばすことも可能です。短時間労働であれば自分の好きなこともできますし、心身の充実にも繋がります。心身が充実すると、より仕事への意欲も出ることでしょう。

理由④仕事の営業についても積極的にできるから

独立開業すると仕事の営業が大変になるという人もいます。確かに事務所や会社が営業をしてくれるわけではなく、営業マンも基本的に自分になりますので、大変になると言えばなるかもしれません。

ただ、独立開業をすれば営業方法は自分で決めることもでき、会社や事務所の方針に従う必要もありません。ビジネスで人脈や既得意を作れば、それはすべて自分に営業成果としてプラスになります。営業をすればするほど基本的に「自分へのプラス」になりますので、独立開業の方が営業成果をそのまま得られるという点で有利です。

理由⑤独立開業の行政書士はFIREに有利だから

独立開業の行政書士はFIREを達成したい人におすすめです。

FIREとは経済的な自立を果たして早期にリタイアすることです。独立開業の行政書士は仕事時間をコントロールしやすく、雇われ行政書士より自分の努力で稼ぎを増やしやすいという特徴があります。さらにその稼ぎを適切に振り分けて投資をすることで、投資による収入を得ることも可能です。

企業や事務所で雇われている行政書士の場合は投資をするにしても、仕事時間中にパソコンやスマートフォンとにらめっこしているのは難しいことでしょう。その点、独立開業の行政書士は仕事時間や収入をコントロールしやすいため、投資やFIREと相性が良いのです。

最後に

行政書士が稼ぎたいなら雇われで仕事をするより独立開業をおすすめします。いきなり独立開業するのが不安という人は、まずは事務所で働いて経験を養い、それから独立開業するという流れがおすすめです。

独立開業の行政書士は仕事時間や収入をコントロールしやすく、年収を上げやすいのはもちろんですが、投資で収入を増やすという点でも有利です。

ただ、独立開業にはそれなりに苦労もあり、独立開業後に対処すべきことも少なくありません。稼ぎを増やすという点では独立開業をおすすめしますが、向き不向きもありますので、よく考えてみると良いでしょう。