FIREを目指す人が行政書士を取得するメリット

FIREを目指している方、検討している方は「副業収入のために資格を取ろうか」「今後の生活に有利になる資格を取得したい」と思うのではないでしょうか。

FIREを実際に目指している方やFIREを検討している方には行政書士の取得をおすすめします。なぜFIREを目指す人に行政書士がおすすめなのか、FIRE達成を目指す現役行政書士が「行政書士取得のメリット」について順番に解説します。

FIREとは「経済的な自立と早期リタイア」のことである

まずはFIREについて簡単に説明します。

FIREは早期リタイアと経済的な自立を両立することです。よく早期リタイアと勘違いされますが、経済的な自立が伴っていないとFIREではありません。

FIREはリタイア後に運用益で生活をします。そのため、在職中に「1年の生活費の25倍」の資産を準備し、リタイア後は準備した資産を年4%で運用して、運用益で生活するという仕組みです。たとえば年の生活費が300万円なら、7,500万円準備し、リタイア後はその資金を4%で運用して生活費に充てます。この仕組みにより、準備資金である7,500万円を崩さずに運用益だけで生活できる仕組みです。

50歳で早期リタイアし年間生活費が300万円なら、50歳までに7,500万円を準備する必要があります。50歳までに資金を準備したら、仕事をリタイアして、後は運用益で生活します。これが経済的な自立と早期リタイア、つまりFIREの考え方です。

FIREについては過去記事に詳しくまとめています。

FIREを目指すときに有利な職種とは?

FIREを目指すときに有利な職種は「自分で収入をコントロールしやすい職種」「仕事時間もコントロールしやすい職種」です。

FIREを達成するためには運用のための資金準備をしなければいけません。資金準備は毎月の生活費を節約することも重要ですし、投資で増やすことも重要です。しかし、それだけでは数千万円(人によっては億円)というまとまった資金を準備することは難しいのではないでしょうか。

収入をコントロールしやすい仕事、たとえば仕事量に比例して収入もアップする仕事であればFIREの資金準備をしやすいと言えるでしょう。個人事業主やフリーランスの場合は収入をコントロールしやすいため、FIREを目指しやすい職種です。

FIREのためには資産運用・投資の知識を身に着ける必要もあり、資金準備の段階で投資することも基本です。一日中働いているような仕事の場合は勉強や資金準備のための投資に時間を割けないという難点があるため、ある程度仕事の時間をコントロールできることも重要になります。

個人事業主やフリーランスは自分で仕事時間をコントロールしやすい仕事です。仕事時間のコントロールという点でもFIRE向きであると言えるでしょう。

FIREを目指す人が行政書士を取得するメリット

行政書士として独立開業する場合、基本的に個人事業主になります。個人事業主はFIREに向く職種ですが、個人事業主をするためには必ずしも個人事業主でなくても良いわけです。なぜFIREには行政書士がおすすめなのでしょうか。

FIREを目指す人が行政書士を取得するメリットを順番に説明します。

行政書士は収入のコントロールがしやすいからおすすめ

行政書士として独立開業する場合、個人事業主になります。個人事業主は行政書士に限らず会社のように就業規則(勤務時間や給与など)に拘束されません。長めに仕事をしたい人はすれば良い。多く稼ぎたい人は受ける案件を増やせばいい。これが個人事業主のメリットです。

行政書士は単発の案件が多いため、営業活動に力を入れれば、多くの案件獲得に繋がることも珍しくありません。営業に力を入れて舞い込む案件をどんどん増やせば、それだけ収入も増えるのが行政書士です。収入を増やせれば、FIREのための資金準備もスムーズに進みます。預金や投資に割ける資金が増えるからです。

収入をコントロールしやすいという点で行政書士はFIRE向きの資格です。FIREを検討している方が取得する資格として向いていると言えるでしょう。

ただ、収入のコントロールだけ見れば他の士業などの個人事業主も変わりません。

行政書士は仕事時間のコントロールがしやすいためおすすめ

行政書士などの個人事業主は仕事時間のコントロールがしやすいというメリットがあります。会社の場合は始業時間から終業時間までは仕事をする必要があります。行政書士などの個人事務所も終業時間まで仕事という印象があるかもしれません。実際は、その人の裁量でかなり柔軟に仕事をいているケースが少なくありません。

たとえば私の場合、土日に休みをとることはもちろんですが、月~金曜日についても、仕事時間は半日と決めています。私は現役の行政書士ですが、半日だけ仕事をするというスタイルで収入を得ており、収入も毎年アップしています。フルタイムではなく半日が基本です。

午前中で仕事を切り上げて、午後は投資や仕事上必要になる勉強、FIREの準備、趣味、交遊などに充てています。このように柔軟な働き方ができるのは、仕事時間をコントロールできる個人事業主・行政書士ならではのメリットです。

投資や準備が必要になるFIREのためには、仕事時間のコントロールはメリットになると考えられます。仕事時間を柔軟にコントロールできるからこそ、FIREを目指す人には行政書士がおすすめです。

行政書士は単発の案件が多いため仕事に拘束されにくい

仕事時間や収入のコントロールをするなら行政書士以外の士業でも良いのではないかと思うかもしれません。また、士業でなくても、個人事業主であれば良いのではないかと思うかもしれません。

行政書士は単発の案件が多く、顧問契約はあまりありません。対して税理士や社会保険労務士などは顧問契約が多くなるため、顧問先の就業時間なども仕事時間に関わってきます。同じ士業でも顧問契約が多い士業は仕事時間のコントロールが難しくなるのです。

行政書士は単発案件が多く、ひとつの案件に対して弁護士や司法書士より時間がかかるケースも少ないことでしょう。効率よく単発案件をこなすことで、仕事時間をコントロールしやすい士業が行政書士です。

FIRE達成のためには仕事時間や収入のコントロールは有利に働きます。そういった点で、士業の中では特に行政書士が向いていると考えています。

行政書士はサイドFIREもしやすい資格である

FIREの中にはサイドFIREという種類があります。サイドFIREとは、FIREを達成してからも無理のない範囲、必要な範囲で仕事をするタイプのFIREです。フルタイムで働くのではなく、週3日半日など、生活費や交友費、趣味の費用など、追加でお金が必要な場合に選択されるFIREのタイプです。

また、完全な早期リタイアではなく、生活リズムのことなども考えて、ある程度仕事をしていたい人がサイドFIREを選択することもあります。

行政書士は早期リタイア後に無理のない範囲、必要な範囲で仕事をするサイドFIREが向く士業でもあります。単発案件で無理のない範囲の仕事がしやすいからです。

さらに、行政書士の場合は完全なFIRE達成のための資金が足りない場合でも、サイドFIREで資金を追加で準備して完全FIREを目指すという流れでFIRE達成しやすい資格です。

行政書士は若い世代にビジネスチャンスのある資格である

FIRE達成を目指す若い世代の方は少なくないことでしょう。FIREはある程度の準備が必要なので、「FIREしたい」と思ってもすぐにできるものではありません(25倍ルール、4%ルールを思い出してください)。FIREを目指す人の多くは、ある程度若い世代から準備をスタートすることが多いのではないでしょうか。

行政書士は全体的に高齢層が多くなっており、若い世代が少ない資格です。これは、若い世代の需要がないということではなく、行政書士試験の受験に年齢制限がないことや、一定年齢勤めた公務員の認定制度があるなど、高齢層も積極的に資格を取得しているからなのです。

現在の仕事をリタイア後に行政書士として独立開業する方などもいます。行政書士の年齢層については別記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

行政書士は若手が少ない分、ビジネスチャンスのある士業です。これからFIREを目指す人にとってビジネスチャンスのある資格の方が有利ではないでしょうか。

まとめ

FIREを目指す人に行政書士はおすすめの資格です。

FIRE達成を目標にしている人。FIREのために有利な資格を取得したい人は、行政書士の取得を検討してみてはいかがでしょう。

→FIREを目指す人に収入確保として行政書士をおすすめする

→FIREを目指す人は行政書士だと収入の確保や時間確保がしやすいというメリットを説明

→FIRE後も少しだけ仕事をしたいなら士業は役に立つ。特に行政書士は単発案件が多く顧問契約を前提としないから