士業がSNS集客で失敗する6つの理由

SNSを使った集客方法は士業でもよく使われています。行政書士や司法書士などの士業名をSNSで検索すると大手の事務所から個人で仕事をしている人まで多数のアカウントがヒットする状況です。

しかし、アカウントを見てみると「上手く集客に活用できていない」というケースが少なくありません。なぜ士業はSNS集客が上手く行かないことが多いのでしょうか。

士業のSNS集客の失敗には理由があります。なぜ士業はSNS集客が上手く行かないのか主な理由を挙げて説明します。

士業がSNS集客を失敗する6つの理由

士業がTwitterなどSNSを主な集客方法にして失敗する理由は6つあります。

・士業の集客とSNSの相性が良くない

・士業はSNS集客の専門家ではない

・SNSで「すぐに」顧客を集めようとする

・士業は「映える画像」の投稿が難しい

・潜在的な顧客を繋ぎとめることが難しい

・地道な作業が多いので面倒だ

士業がSNSでの集客を失敗する6つの理由について順番に説明して行きます。

士業の集客とSNSの相性が良くないから

SNS集客と業種には相性があります。そもそも士業とSNS集客の相性はあまり良くありません。

人が士業に相談・依頼しようと考えるのはどのようなときでしょうか。法的なトラブルや手続きの際に「専門家に相談しようかな」「専門家に依頼したい」と思うのではないでしょうか。

仮にトラブルや手続きの際に士業で専門家探しをする場合、果たしてSNSで探すでしょうか。Googleあたりの検索で「弁護士」や「行政書士」などと打ち込んで検索するなら分かりますが、人との交流や流れて行く情報を見るSNSで士業探しはあまり考えられないはずです。

近年、SNSでの詐欺といったトラブルも多発しています。ユーザーもSNSの情報やアカウントは「疑って見る」癖がついていると考えられます。SNSでガンガン集客したとしても、投稿の内容などから「うさん臭い」と思われる可能性もゼロではありません。

根本的に「士業の仕事」と「SNS集客」は相性が良くないと言えるでしょう。SNSで集客する場合、SNSの性質を理解し、戦略的な集客方法を考える必要があります。

士業はSNS集客の専門家ではないから

士業がSNS集客を失敗する理由のひとつは「SNSやネットを甘く見ること」です。

士業は専門家ではありますが、SNSの専門家というわけではありません。法律などの専門知識を勉強したからといってSNS運用が上手く行くわけではありませんし、手続きに通じているからといってインターネット集客方法にも通じているわけではないのです。SNS集客にはSNSの専門知識が必要になります。傾向の把握や性質の理解も必要です。ターゲットの分析や集客方法の検討、戦略、ネットの専門知識も必要になります。

SNSのアカウントを作成すれば集客できると勘違いする士業もいます。簡単にSNSで集客できるのならネットやSNS運用の専門家・専門業者など存在しません。その分野に専門的なノウハウが必要だからこそ、専門家・専門業者が存在しているのです。

ネット集客・SNS集客は士業が扱う専門分野と同じく「専門的な知識とテクニックが必要な分野」です。士業がSNS集客の専門家でないこと、そしてSNS集客を「簡単にできるだろう」と甘く見て手を出した結果、「成果を出せなかった」と失敗してしまうわけです。

SNSで「すぐに」顧客を集めようとする

士業がSNS集客で失敗する理由のひとつが「すぐに案件獲得に結びつけようとすること」です。

TwitterなどのSNSはすぐに顧客獲得に結び付きにくいSNSです。フォロワーができたからといってそのフォロワーがすぐに依頼をくれるわけではありません。

SNSは投稿を見てもらい、フォロワーを集めます。そのフォロワーや投稿を見てくれた人はあくまで潜在顧客です。潜在顧客は「何かあったらお願いしてみようかな」程度でしかありません。すぐに顧客になるわけではないのです。

SNS集客では潜在顧客を集め、そのうちのいくらかがいずれ依頼・顧客になれば良いと考える必要があります。しかし、SNS集客で「すぐに顧客を集めよう」「依頼に結び付けよう」と考え、結果が出ずにSNS集客を失敗・挫折するわけです。

士業は「映える画像」の投稿が難しい

士業がSNS集客を失敗する理由のひとつは「画像投稿によって目を惹くことが難しいから」です。

SNSでの画像投稿は読む必要がなくぱっと目に入るため、フォロワー・顧客獲得に繋がるケースも少なくありません。雑貨やスイーツなどを扱うお店であれば商品を撮影して投稿すれば興味を持った人(潜在顧客、ファン)がアカウントをフォローすることでしょう。

士業は仕事・業種・事務所に興味を持ってもらえるような画像投稿が難しい業種です。

仮にSNS映えでも狙って仕事中の画像などを投稿したとします。そこに重要書類や個人情報が映り込んで大問題に発展します。かといって花屋や菓子屋、貴金属店、喫茶店などのように商品や料理を撮影することもできません。

ではどうするかと考えた結果、士業の私生活(旅行やグルメなど)の画像を投稿するわけですが、こういった投稿はグルメ好きや旅行好きなら興味を示すものの、仕事の集客には繋がらない可能性があります。「投稿される旅行画像にだけ興味がある」という層が集まってしまう可能性があるからです。

士業は映える画像での集客が難しい。そもそも、仕事に関する映える画像を用意することが難しい業種である。だからこそ目を惹きにくく、SNS集客失敗の理由になることがあります。

潜在的な顧客を繋ぎとめることが難しい

SNSで集客するためにはフォロワー(潜在的な顧客)を繋ぎとめなければいけません。相手の認知の範囲外になってしまうと、いざというときに依頼に結びつきません。

毎日のように楽しい投稿や興味を惹くような画像を投稿できればいいのですが、士業は商品画像を投稿することも難しいですし、依頼内容を面白おかしく投稿することも難しいと言えます(投稿内容によっては問題になります!)。

興味を惹き続けること。面白い投稿や画像で繋ぎとめること。士業という業種では難しいため、フォロワーを集めてもその潜在顧客を繋ぎとめることが難しく、潜在顧客すら逃しやすいという事情があります。

SNSは地道な作業が多いので面倒だ

SNSは地道な作業が多いという特徴があります。投稿ひとつでも集客の場合は気をつかうのではないでしょうか。アイコン画像の選定や画像の選定など、細かな作業がいろいろあります。

士業の本業はSNSではありません。本業で仕事をしながら地道なSNSの作業をすることは面倒だという人は少なくありません。地道な作業が嫌でろくに顧客獲得に結び付けられない時点でSNS集客を辞めてしまうこともあります。

また、ある程度はSNS集客を続けていても、仕事に追われてリソースを確保できず別の集客方法に切り替えてしまうことや、「リソースのわりと結果が伴わない」とやめてしまうこともあります。

最後に

士業がSNS集客で失敗することは少なくありません。

すでにお話ししたように士業の業種はSNSとあまり相性がよくありません。SNS集客には専門的な知識も必要になることから、集客に挫折するかたちで失敗することもあります。

SNS集客は潜在的な顧客を獲得する方法でいずれ顧客・依頼に結びつける方法だからこそ、忍耐や地道な作業が必要です。士業の仕事にリソースを割き、SNS集客まで手が回らないこともあります。

私も士業としてさまざまな集客方法を試しましたが、SNS集客は効率が悪くあまりおすすめしません。実際にいろいろな集客方法を試して「士業ならこれがおすすめ」という方法を別記事にまとめました。集客方法で悩んでいる士業の方はぜ試してみてください。

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