異業種交流会とは?実際に参加してみた行政書士が「使えるか」解説

士業や個人事業主、フリーランスのよくあるお悩みに「営業方法」があります。

士業や個人事業主、フリーランスは会社員のように会社から振り分けられた仕事をするわけではありません。基本的に、

・自分自身の宣伝や営業で仕事を見つける

・仕事を紹介してもらう

このどちらかです。

後者の紹介の方が仕事を受けるうえで楽ではあるのですが、紹介してもらうためにはまず縁を作らなければいけませんし、信頼も得なければいけません。

また、紹介だけで暮らせるほど仕事が集まらないケースもあります。縁を作り信頼を得、ある程度の仕事を受ける。そのためには前者の営業は必須だと言えるでしょう。

特に紹介してくれるような縁の少ない独立開業してすぐの士業や個人事業主、フリーランスなどは、仕事を得るためにも営業は重要ですが、やがて仕事を紹介してくれる縁を作るためにも営業活動は重要です。

異業種交流会は士業や個人事業主、フリーランスが使える営業方法のひとつです。異業種交流会は営業方法としておすすめか、実際に使った行政書士が体験も交えて解説します。

異業種交流会はおすすめか?

異業種交流会は士業や個人事業主、フリーランスの営業活動におすすめか?

まずは結論からお話しします。

異業種交流会は営業方法としておすすめです。

ただ、個人的には別の営業方法(後述)の方がより効率的に営業でき、稼げました。

異業種交流会が向く人なら営業方法のひとつに加えてみても良いかもしれません。

・おすすめだが、もっと良い営業方法があった

・異業種交流会に向く人なら営業方法のひとつとして検討することをおすすめする

以上が個人的な結論です。

異業種交流会とは

異業種交流会とは「異なる業種の人とのビジネス的な交流を目的とした会」のことです。

行政書士をしていると、特定の業種の人とは縁を持つことができても、別業種の人とはなかなか交流する機会がなかったりします。

たとえば、パティシエ。そのパティシエが店を持ちたいと考えているなら行政書士の出番もあるかもしれません。しかし通常、行政書士とそのパティシエが縁を持つのは「店を持ちたい」と決断し開業準備に入ってからでしょう。

また、一般的に行政書士はパティシエとコラボして一緒に仕事をすることなどまずありませんから、ビジネスパートナーや刺激を与えあえるビジネスフレンドとして出会うことは、友人や取引先の紹介でもない限り難しいのではないでしょうか。縁を作り難い業種もありますし、他業種とほとんど縁を持つことのない業種などもあります。

異業種交流会にはさまざまな業種の人が足を運び、名刺交換などをして話します。普段はほとんど縁のない業種と交流でき、縁を作ることが可能です。

異業種交流会は東京をはじめとして各都市で開催されています。

https://tact-business.jp/

異業種交流会には多種多様な業種で集まるタイプのものもあれば、女性限定やIT業種限定、役職限定や士業限定、不動産業限定など特定の業種で交流を広げることを目的としたタイプもあります。

異業種交流会のメリット

異業種交流会を利用することで次のようなメリットがあります。

・さまざまな業種の人と知り合える

・仕事を紹介してもらえる縁を作れる

・ビジネスの提携先を見つけられる

・刺激を受けられる

異業種交流会は異業種の人とビジネス的な縁を結ぶことが目的ですから、さまざまな業種の人あるいは同業者や隣接業界でビジネスをしている人と知り合えることがメリットです。

飲み会などでも人脈を広げることが可能ですが、飲み会などの場合は恋愛を目的としている人やただ酒を飲みたい人までさまざまです。ビジネスの人脈作りになる場合もありますが、無駄足になることも少なくありません。異業種交流会ならビジネスの人脈作りを目的としている人ばかりですから、より効率的に人脈や縁を作ることが可能です。

縁や人脈を深めて行けば、やがて仕事を紹介し合える仲になります。自分の管轄外の仕事を相談されれば縁と人脈の中からビジネス面で信頼できる知人に紹介することもできますし、逆に紹介してもらうことも可能です。異業種交流会で人脈や縁を作ることにより、やがてそれが「紹介」というかたちでビジネスになります。これこそが異業種交流会を営業に使える理由であり、最大のメリットでもあります。

異業種交流会はいろいろな業種の人と話すことで刺激を受けられる点もメリットです。業種が違っても営業活動やビジネスの進め方など、学べることは多いはずです。異業種交流会が新たな営業方法やビジネスの閃きに繋がることもあります。

異業種交流会のデメリット

異業種交流会のデメリットは「人と交流しなければならない」という点です。どうしても人対人になりますから、人との会話や交流が億劫な人は疲れを感じるかもしれません。

異業種交流会はあくまで交流により人脈や縁を作ることが目的の場です。交流に苦手さや億劫さを感じてしまう人の場合、ただの名刺交換会で終わってしまう可能性もあります。異業種交流会をビジネスチャンスにできるかは、参加する人次第だと言えるでしょう。

また、異業種交流会には「すぐに仕事に結びつくわけではない」というデメリットもあります。

異業種交流会はあくまで人脈作り、縁作りの交流です。異業種交流会に参加したからといって即座に仕事を紹介してもらえるわけではありません。

人脈や縁を作り、さらに深めて信頼を得てはじめて仕事を紹介してもらえます。初対面の人間が「行政書士です」と名刺を渡してきたとしても、仕事を紹介するならやはり仕事ぶりや人となりなどを見たいと考えるのではないでしょうか。

異業種交流会は長い目で見ればビジネスチャンスになります。ですが、「すぐに仕事が欲しい」という人にとっては、さほどメリットがないかもしれません。

異業種交流会での営業に向く人と向かない人

異業種交流会が営業方法として向いている人と向いていない人は次の通りです。

自分の性格や現在の営業方法、業種、仕事の状況などを踏まえて考えてみてください。

異業種交流会が向いている人

自分から積極的に人脈や縁を作りたい人や将来的なビジネスに繋げて行きたいと考えている人、交流を苦手としていない人などは異業種交流会が向いています。

・効果的な営業方法を検討中の人

・異業種と交流して人脈や縁を作りたい人

・すぐに仕事の受注に繋がらなくても将来的なプラスにしたい人

・ビジネスの進め方で異業種から刺激を受けたい人

・現在の営業方法にプラスワンしたい人

・人との交流が苦手ではない、あるいは苦にならない人

・積極的に人と交流できる人

以上のような人は異業種交流会を利用してみても損はないと考えます。

実際に使ってみて、自分の業種や営業との向き不向きを検討してみても良いでしょう。

異業種交流会が向いていない人

異業種交流会に不向きなのは、そもそも人付き合いや交流に苦痛を感じるタイプなどです。また、即座に仕事が欲しいという人も異業種交流会には向いていないかもしれません。

・自分の性格が交流に向いていない

・多くの人と交流することで精神的に疲れて仕事にも影響が出てしまう

・現在すでに自分の営業方法を確立しており仕事状況に満足している

・人付き合いが煩わしい

向き不向きが分からないという人の場合は、一度お試ししてみると良いでしょう。自分では不向きだと思っても、営業方法と割り切ってやってみたら向いていたというケースも考えられます。

士業や個人事業主におすすめの営業方法

士業や個人事業主には異業種交流会も営業方法として向いていればおすすめです。

ただ、個人的に一番おすすめの方法は「BNI」。BNIとはビジネスコミュニティネットワークのことです。BNIについては別記事にまとめておきましたので、ぜひ参考にしてください。

BNIとは?行政書士の営業・人脈作りに役立つサービスを紹介

BNIでは1年で128件もの仕事を紹介してもらえました。紹介なのでクライアントや単価も安心なものばかりでした。現在もBNIは営業方法として利用しており、営業方法の中でも最も案件獲得実績の高い方法になっています。

最後に

士業・個人事業主・フリーランスにはいくつもの営業方法があります。その中でも自分に合った方法、業種に合った方法を見つけることは仕事を成功させるための要素だと言えるでしょう。

私は他にもいろいろな営業方法を実践しており、経験談を記事にまとめています。

・士業として独立開業したが営業に悩んでいる

・個人事業主として効果的な営業方法を模索している

・フリーランスの仕事で使えそうな営業方法を探している

私は営業方法を工夫し、現在も毎年売り上げを伸ばしています。営業で悩んでいる方は私の体験談が役に立つかもしれません。以下の記事にもぜひ目を通してみてください。

行政書士の営業方法!現役がやってみて効果的だった方法

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