行政書士に依頼するメリットは?

行政書士をしていると「行政書士に依頼できる仕事内容とはどのようなものですか?」という質問をよく受けます。行政書士の仕事内容について説明すると、次に来る質問は大体決まっています。

行政書士に依頼した方が良いものですか?

という質問です。

行政書士の書類作成や代行できる手続きは自分でできるものも少なくありません。

たとえば遺産分割協議書の作成などは、自分でやろうと思えばできるわけです。行政書士に絶対に依頼しないとダメという法律はありません。官公庁・自治体の窓口に提出する書類も自分で作ってはダメですというルールはないのです。窓口の手続きなども同じです。

すると、多くの人は「それって別に行政書士に依頼しなくていいのではないか」と思うわけですね。だからこそ、行政書士の仕事内容について説明すると、次にお決まりパターンとして「行政書士に依頼した方がいいのか」という質問がきます。

結論から言うと、手続きや書類作成は自分でできるものでも行政書士に依頼した方がいいです。なぜ行政書士に依頼した方がいいと言えるのか、5つのメリットで説明します。

メリット①行政書士に依頼した方が楽である

行政書士に書類作成や手続き代行を依頼する最大のメリットといえば、やはり「楽だから」でしょう。

自分で手続きや手続きに必要な書類作成をすることは面倒ですし、手間も時間もかかります。行政書士に丸投げしてしまえば自分でほぼ何もしなくて済みます。仮に何かをしなくても、メインは行政書士の方でやりますから、かなり楽になります。行政書士への依頼の最大のメリットといえばやはりこの楽さでしょう。

作成方法や手続きを熟知しているなら別ですが、そうでもなければ「手続きはどうすればいいのか」「書類のここには何を書けばいいのか」「そもそもどの手続きをして何を出せばいいのか」を調べながら進めなければいけません。自分で手続きや書類作成をしようとしても、調べているだけでかなり時間と労力がかかります。行政書士に任せてしまえば、基本的には行政書士からの連絡待ちをしているだけでOKです。

自分でやらなくていい。時間がかからない。面倒だと思いながら調べたり準備したりしなくて良い。とにかく楽。行政書士に依頼する最大のメリットといえば、やはりこれでしょう。

メリット②専門知識を持っているプロが行う

行政書士が仕事として受ける書類作成や手続きの多くは法的な知識を要します。

たとえば、行政書士が作成できる書類のひとつに遺産分割協議書があります。

遺産分割協議書は必ず行政書士が作成しなければならないというルールはありません。名前からして専門的な文書ではありますが、遺産分割をした相続人が作成してもいいのです。

試しにネットを検索してみれば、遺産分割協議書のテンプレートなども出てきます。一般の人が作ったらまずい文書だったら、これだけたくさんのひな形やテンプレートは出てきませんよね。

ただ、作っても大丈夫ということと、実際に作れることは別物です。作れることと、その文書が有用だということも別物ではないでしょうか。

法律を把握していない人が遺産分割協議書を作成した場合、書かなければならないことが漏れていることも少なくありません。

また、書いた方が良いことが漏れており、後に相続トラブルに発展するケースもあります。作成した遺産分割協議書は相続トラブルを防ぐための証拠という側面や、相続手続きに使う文書という側面もあるのです。

作成しても記載漏れで手続きに使うことが難しかったり、記載すべきことをしていなかったため相続トラブルになったりすると、遺産分割協議書を作成した意味がありません。文書を作ることが重要なのではなく、その文書が使えること、証拠として役立つことが重要ではないでしょうか。

行政書士は法的な文書や手続きに使う文書作成のプロです。法的な知識もありますので、行政書士が作成した文書が使えないということはまずありません(使えなかったら金を返せという話になります)。

文書と法律、手続きに通じたプロがスムーズに「使える文書」「証拠として使える文書」「手続きに問題なく使える文書」を作成することには、やはりメリットがあるのではないでしょうか。

メリット③何度も窓口に足を運ばなくて良い

行政書士に仕事を依頼するメリットのひとつに、何度も窓口に足を運ばなくて良いメリットがあります。

たとえば、自分で手続き書類を準備して窓口に提出するかたちで手続きするとします。窓口に書類を無事に提出して「これで手続き終了だぞ」と安心したのですが、後から窓口から連絡が来て「記入が漏れていますね」と言われてしまいました。

窓口に足を運んで詳しい話を聞いて再提出しましたが、また連絡が来て「記入欄の一部にミスがあるので手続きに通りません」と言われてしまいました。また窓口に足を運んで再提出・・・このようなことは、決して珍しいことではありません。

普段馴染みの薄い手続きや法的な知識を要する手続き、ルールが厳格な手続き、必要書類や記入欄の多い手続きほど、差し戻しはよくあることです。ミスする度に再提出しなければならないので、手続きに時間がかかります。場合によっては何度も窓口に呼び出されることもあるでしょう。

行政書士に依頼すれば手続きミスは基本的にありませんし、仮に呼び出しや再提出の話があっても行政書士が対応します。依頼者にしてもらわなければならない場合も行政書士が分かりやすく説明します。

今まで仕事をしてきて「再提出は分かったが、窓口の説明がよく分からなかった」と首を傾げながら当職に相談にいらした方もいらっしゃいます。窓口に「ここを直して」と説明されるより行政書士にかみ砕いた説明を受ける方が圧倒的に分かりやすいはずです。

再提出や手続きの不備は基本的に行政書士が対応し、何度も窓口に足を運ばなくて良い。不備部分の分かりやすい説明を受けられる。これも行政書士に依頼した場合だけのメリットです。

メリット④手続きが短時間で完了する

行政書士に手続きを依頼すると、手続きが短時間で完結します。

お店を出すときの許可などは難しく、自分でやろうとしてもなかなか手続きが終わらず、時間もかかってしまい行政書士に相談しいらっしゃる方が少なくありません。行政書士の場合は手続きのルールを把握し法的な観点も持っています。手続きが難しく遅々として進まないということが、まずありません。

また、行政書士が手続きをすることでミスや差し戻しのリスクも低くなります。仮に、「ここを修正してください」という連絡があっても、行政書士はプロかつ専門家が仕事としてやっているわけですから、何かあっても迅速に対応できます。

行政書士に依頼した方が、手続きの完了まで短期間で住むというメリットがあるのです。

メリット⑤プロの観点からアドバイスも受けられる

行政書士に依頼することでプロの観点からアドバイスを受けられるというメリットもあります。

たとえば、AとBというふたつの手続きがあったとします。Aは必須の手続きです。しかし、Bは必須ではありませんでした。AとBは同時におこなうことも必須の手続きではありません。ですが、必要書類などが似ていて一緒にやっておくと便利な手続きでした。

おそらく、一般の人の視点としては「AをやらなければならないならAの手続きをやる」と考えるのではないでしょうか。行政書士の場合はプロの観点として「Aだけでなく、同時にBもやりませんか」と提案できます。その他にも、現時点でやっておいた方が良いことを手続きのルールや法的な観点から提案できるというメリットがあるのです。

行政書士に依頼することで、一緒にやっておいた方が良いことや、一緒にやらなければならない見落としなどについて、専門家の視点でアドバイスを受けることが可能です。

最後に

自分でできる書類作成や手続きなども行政書士に依頼した方が楽です。

行政書士に依頼するメリットをあらためておさらいしてみましょう。

・プロの観点から「これもいっしょにやっておこう」「こうした方がいいよ」とアドバイスを受けられる

・行政書士というプロが手続きを代理するので自分でやるより短期間に終わる

・行政書士に依頼するとミスや差し戻しが格段に減る

・差し戻しやミスに対しても基本的に行政書士が対応してくれる

・仮に差し戻しやミスに対して依頼者がしなければならないことがあっても行政書士が分かりやすく説明する

・行政書士が窓口に足を運んだり窓口対応してくれたりするので時間や労力面での負担が減る

・何より、自分でやらなくていいので圧倒的に楽

専門的なアドバイスなどいろいろなメリットがあるのですが、やはり、何よりのメリットは「自分でやらなくて良い」ということではないでしょうか。「この面倒な手続きと書類作成をやってください」でOKなのが行政書士利用の魅力です。

時は金なりと申します。

このメリットに勝るものはないと感じます。

いかがでしょうか?

行政書士の仕事内容については別記事で説明しました。

「依頼したいけど何ができるの?」と疑問な方は、別記事もぜひチェックしてください。直接問い合わせていただいても大丈夫なので、お気軽にご相談ください。