行政書士に転職するメリット|現役士業が経験から「良かったこと」を紹介

転職を検討している方は基本的に「メリットがあるなら転職したい」と考えるのではないでしょうか。

年収も下がる。仕事も辛くなる。メンタルも大変。年収や仕事内容、精神面などが現状より悪くなるのであれば、好んで転職を決める方は少ないと言えるでしょう。転職しない方がマシだからです。

この記事では行政書士に転職するメリットについて説明します。独立開業した現役の行政書士が「転職して良かった」「メリットがあった」と感じたことを順番にお話ししますので、行政書士に転職してメリットはあるのか、現状より良くなるのか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

行政書士に転職するメリットは7つ!年収や勤務時間など

実際に行政書士として働く中で感じているメリットは7つあります。

メリット①肩書として「士業」は強い

行政書士に合格して働く中で感じているメリットのひとつ目は「肩書」です。

金融系サービスなどを利用する際はしみじみ感じますが、「士業」という肩書はやはり強いです。ローンやクレジットカードの申し込みではやはり士業の肩書は有利だと感じています。

特に個人事業主・フリーランス・独立開業のようなかたちで働く場合、金融系サービスを有利に利用できると便利です。士業の肩書はこれらのサービスを利用する際に便利なので、メリットを感じています。

メリット②行政書士をはじめて年収が上がった

行政書士として仕事をして感じているメリットのふたつ目は「年収」です。

行政書士の年収は400万円前後だと言われています。ただ、これは雇われ行政書士と独立開業の行政書士を併せた平均年収なので、当然ですがこれより稼いでいる行政書士は少なくありません。

私は独立開業の行政書士として働いています。私の事務所の売り上げは半年くらいで1,300万円ほどになりました。人も雇っていませんし、仕事で使うのはパソコンやプリンターくらいなので、売り上げ=収入 のようになっています。私より稼いでいる行政書士もたくさんいます。

ネットを検索すると「行政書士は稼げない」という情報を見かけますが、人それぞれです。私や私の周囲の行政書士は生活に困らないくらいは稼げています。

「年収アップを目指したい」「年収1,000万円以上が目標」「年収を増やしたい」という方には、行政書士はメリットのある仕事だと思います。

メリット③仕事の拘束時間(勤務時間)が短くなった

行政書士の仕事のメリットは「仕事の拘束時間(勤務時間)」です。

行政書士の仕事は公的な窓口が関係することも少なくありません。書類の作成や提出、手続きなども行政書士の仕事だからです。

公的な窓口は定時で閉まりますし、年末年始などはきっちりお休みを取ります。したがって、公的な窓口と連動して仕事をしている行政書士も年末年始やお盆など、カレンダー通りの休みを取りやすいと言えます。さらに、窓口が閉まる時間になると「窓口が閉まると書類の提出ができないな」となってしまうわけですから、あまりできる仕事もありません。

個人で仕事をしていれば、仕事が早く終わった場合はその時間で仕事終了にできます。事務所として厳格に営業時間を決めていなければ、「15時に仕事が終わったから、今日は15時で仕事終了」でも問題ありません。

行政書士に転職することで、工夫次第で仕事の拘束時間(勤務時間)を減らすことが可能です。

メリット④残業なしで仕事ができる

独立開業の行政書士の場合、ほぼ残業はありません。

仕事がかなり忙しいときは残業することもありますが、行政書士の仕事に慣れてくると効率的かつスムーズに終わらせられるようになってきます。顧客から「どうしても時間外に相談したい」という話でもない限り、17時頃になれば仕事は余裕で終了です。

すでにお話しした通り、行政書士の仕事は行政の窓口とも連動しています。窓口は基本的にカレンダー通りなのと、夜は17時~18時頃になれば閉まることが多いです。仕事自体も知識が増え、手際が良くなると効率的にこなせますが、関連の窓口も早めに閉まるため、ますます残業のない仕事環境になります。残業続きで「転職しようかな」と思っている方には、行政書士への転職はメリットがあると言えるでしょう。

なお、これはあくまで独立開業の行政書士の残業事情です。会社や事務所に勤務している行政書士の場合、仕事内容によってはかなり残業があるようなので、注意してください。

メリット⑤上司や同僚のことを考えずに済む

会社に勤めていると上司や同僚との関係に悩むことがあります。会社は人の集団ですから、どうしても苦手な上司や同僚が出てくるのは仕方がありません。

「これも仕事だから」で我慢できればいいのですが、我慢にも限界があります。また、集団で仕事をするとどうしても気疲れするというタイプの方もいます。「仕事をするのはいいが人間関係が疲れる」「ひとりの方が気楽」「自分のペースで仕事をしたい」という方は、行政書士への転職を考えてはいかがでしょう。

行政書士の中でも特に個人事業主タイプはひとりで仕事をすることも可能です。個人事業主だと上司も部下も同僚もいませんから、仕事の人間関係で気疲れする場面は少なくなります。

メリット⑥自分の将来も考えられるようになった

行政書士として仕事をすることで年収が増え時間にも余裕ができたことで将来のことを考える余裕もできました。

仕事が忙しいと「将来より今」「将来のことを考える時間や心の余裕がない」となってしまいます。実際、忙しいととにかく仕事を終わらせ、家に帰って食べて寝るだけになりがちです。生活と仕事のことだけで手いっぱいになってしまいます。

余裕を持って仕事ができると、心と時間にも余裕ができますから、自分の生活や今後のことを考えられるようになります。自分の将来のことだけでなく、生活のことや家族のことなど、仕事が忙しいときにはなかなか考えられないようなことを落ち着いて考えられるようになることがメリットです。

メリット⑦老後の備えもできるようになった

行政書士への転職で必ず収入が増え、時間的な余裕を持てるわけではありません。ただ、自分なりに工夫して働くことで収入や自由時間を増やせれば、投資や老後の備えなどのために積極的に動けるようになります。

私の場合はFIRE達成を目指して投資や情報収集などを頑張っています。仕事の拘束時間が長い場合や、投資に回せる資金がないと、早期リタイアなどは考えられないはずです。

「老後どうしよう」「早期リタイアやFIREに興味がある」「余裕を持って仕事をしながら資産運用したい」という方には、行政書士はメリットのある仕事だと思います。

最後に|現状とメリットを比較して「やろう」と思えたなら挑戦がおすすめ

転職する仕事を探しているなら行政書士はおすすめです。

行政書士は独立開業できる資格なので、自分の工夫次第でいろいろな働き方ができます。さらに、独立開業した場合は自分の工夫や頑張り次第で売り上げ・収入を増やせます。収入や時間に余裕が出ると自分のことや将来のこと、生活のことなどを考える余裕も出てきます。

現在の仕事内容や人間関係、仕事の拘束時間などを考えて「行政書士に魅力がある」と感じたら、資格試験に挑戦してみてはいかがでしょう。まずは資格に挑戦し、それから自分に合った働き方を模索するなど、さらなるメリットを追求してみてはいかがでしょうか。