事務所の電気代を節約する方法

個人事業主が事務所を維持するコストは賃料だけではありません。仕事に関するその他のコストもかかります。中でも代表的なものが電気代ではないでしょうか。

電気代を節約できれば個人事業主の負担コストを総合的に減らすことが可能です。賃料など他のコストを節約すると共に電気代の節約も考えてみてはいかがでしょう。総合的なコストを減らすことができれば、その分だけ「お金が残る」と考えれば、やる気も出てくるはずです。

この記事では個人事業主が電気代を節約する方法について紹介します。電気代を節約する上ではじめにやっておきたいことも併せて説明しますので、今日からさっそく節約に取り組むことをおすすめします。

事務所の電気代節約の前にしておくべきこと

事務所の電気代を節約するためにも、まずは3つのことをしておきましょう。

・現在の電気代を確認する

・契約先の電機会社やプランについて確認する

・自宅(事務所)の電気代についても確認する

節約したくても電気の状況が分からないと有効な節約方法が何か分かりません。節約方法を選ぶための前提になる情報を確認して、それから節約方法を選び実践するという流れです。

まずは現在の電気代を確認する

電気代の節約方法を検討するためにも、まずは現在の電気代を確認しておきましょう。電気代は請求書や明細などで確認できます。クレジットカード決済にしている人はクレジット明細でも確認できますので、事務所の電気代が月あたりどのくらいかかっているのかチェックしておきましょう。

電気代は季節によっても異なります。寒冷地にある事務所の場合は冬場に電気代がかさむことも少なくありません。また近年の日本の夏は冷房がないと事務所での仕事に差し支えることが多いため、夏場は冷房をつけっぱなしで仕事をしているケースもほとんどでしょう。暖房事情や冷房事情によって月・季節の電気代がかなり違っていることも考えられます。

直近の電気代だけでなく、季節ごと・月ごとの電気代についても「毎年大よそこのくらいかかっている」など、把握しておいた方が節約方法を考えやすくなります。

契約先の電機会社やプランについて確認する

電気代だけでなく契約先の電機会社やプランについても確認しておく必要があります。近年は電機会社の乗り換えなどもできるため、地域の電力会社以外と契約している人も少なくないはずです。電機会社によってプランも違いますので、契約しているプラン名やプランの内容についても確認しておくと良いでしょう。節約方法を検討する際に役に立ちます。

自宅(事務所)の電気代についても確認する

自宅を事務所にしている場合、電気代の請求分には私生活の分と仕事の分が両方含まれています。自宅を事務所にしている人は「自宅で使っている分の電気代」「仕事で使っている分の電気代」を分けなければいけません。

電気代が合算になっている以上、私生活と仕事どちらで節約しても合計請求額は減ります。しかし、仕事上のコストを節約したいなら「どちらでもとにかく電気代を下げられればいい」ではなく、仕事の方の電気代コストを下げるよう工夫する必要があります。

仕事の電気代を下げるためにも、仕事でどれくらい電気を使っているかあらためて確認しておきましょう。

事務所の電気代を節約する6つの方法

個人事業主が電気代を節約する方法は6つあります。

節約方法①使わない部屋の灯りや機器の電源はこまめに切る

基本的な節約方法ではありますが、使わない機器や部屋の電気をこまめに切ることは重要です。

個人事業主が事務所を借りている場合、部屋が余っているケースも少なくありません。余っている部屋を資料室や物置などとして利用している場合に使わないときでも灯りをつけたままにしていると、余計な電気代がかさみます。

事務所の部屋が余っているなら使わない部屋の電気は消しておくのが基本。灯りは使うときにだけつけます。また、「この部屋を中心に使う」と決めておけば、それ以外の部屋は灯りくらいがあれば十分なので、電気代の節約につながります。

事務所で使っている機器の電気にも注意が必要です。パソコンなどは仕方がありませんが、他の常に使うわけではない機器については使うときだけスイッチを入れ、その他のときは切っておくようにしましょう。

節約方法②契約中の電気会社やプランを見直す

現在契約中の電気会社の他にも契約できそうな会社はないでしょうか。電気会社は乗り換えできる仕組みになっています。事務所の利用状況に合ったプラン、より電気料金が安い会社があるなら乗り換えてしまうのも節約方法のひとつです。契約中のプランと他社プランを比較してみましょう。

同じ電気会社でも事務所の利用状況に合っていないプランを契約していることもあります。プランを変えることで電気料金を下げることもできるので、他会社への乗り換えをしない場合でも会社が提供しているプラン一覧と利用状況を比較してみると良いでしょう。

節約方法③セット割引や電気代の割引プランを活用する

電気会社の中にはガスなどとセット契約ができるケースがあります。セット契約ができる会社の場合、セット契約で料金の割引を受けられることがあります。

東京ガスなどは電気とガスのセット割引を行っている有名な会社です。

事務所でガスと電気どちらも使っている。自宅を事務所にしている。このようなケースではセット割引の利用なども検討すると良いでしょう。電気代の節約になります。

また、個人事業主の中でも「夜によく仕事をしている」という人は、夜間割引などを利用しても良いかもしれません。

節約方法④使っている機器を旧型から新型に交換する

家電の型によって消費電力が違うことは有名です。一般的に古い家電は現在の家電より消費電力が多くなっています。古い冷蔵庫と現在の冷蔵庫を比較すると、古い冷蔵庫の方が40%以上も消費電力が多いことも珍しくないのだとか。冷暖房の場合は10%以上違うこともあるそうです。

事務所の電気料金を節約したいなら古い家電を新しいものに買い替える方法があります。現在使っている機器や家電は何年前に買ったものか。現在出ている型と比較してどれくらい消費電力が多いのか、確認してみましょう。思い切って買い換えた方が、1年、2年とある程度の期間で見ると電気代の節約につながる可能性があります。

節約方法⑤カーテンも有効活用する

事務所にカーテンをつけていないなら、カーテンを有効活用することによって電気代を削減できる可能性があります。

西日が差し込む窓。日差しが強い大きな窓。夏場や冬場に特に電気代がかさみ、冷暖房をよく使ってしまう。このようなケースでは遮熱や遮光などの機能を持ったカーテンをつける、あるいはカーテンを交換してみてはいかがでしょう。

カーテンには日差しを防ぎ、外からの冷気や熱をある程度カットする機能があります。また、室内の暖かさや涼しさを外にもらさないようにする機能もあります。光熱費を削減したいときによく使われるのがカーテンです。

電気代を節約したいならカーテンの利用や交換などを検討してみましょう。

節約方法⑥事務所に余計なものを置かない

事務所に余計な物を置いてしまうと、その分の電気代がかさんでしまう可能性があります。

たとえばよくあるのが「仕事中にひとりだと寂しい」「音があった方が良い」などの理由から、テレビやラジオを置くケースです。仕事に差し支えないならこれらの物を置いても良いかもしれません。しかし、使ってしまうとその分の電気代がかかることは意識したいもの。

テレビとラジオを置いているなら片方にする。仕事中でもずっとつけっぱなしにするのはやめる。ラジオやテレビなど仕事に直接関係ないものは撤去する。電気代を節約したいなら、事務所に余計な家電の類は置かず、必要以上に使わないようにしましょう。

最後に

事務所の電気代を減らすことにより手元に残るお金が増えます。せっかくならこの機会に事務所の電気の利用状況を見直してみてはいかがでしょう。

コストを減らしてお金を多く手元に残せれば、その分を投資などに回せます。お金をより活かすためにも、コスト削減は積極的に行うべきではないでしょうか。