個人事業主として事務所を維持しているとさまざまな費用がかかります。
・事務所の賃料
・ガス、水道、電気代
・仕事に必要な機器や消耗品の支出
ここに挙げたのはほんの一例です。実際に事務所を維持してみると「こんな支出もあるのか」と驚くことばかりではないでしょうか。
個人事業主としての収入アップのためには、支出を少なくすることも重要です。月100万円の売り上げを出しても、そのうちの80万円が賃料や電気代などに消えてはほとんど手元に残りません。売り上げアップのために力を尽くすことも重要ですが、支出を減らすことも大切なことです。
この記事では自宅を事務所にしている個人事業主・事務所を借りている個人事業主がすぐにできる経費の節約方法を紹介します。どれも簡単な方法なので、上から順に実践することをおすすめします。
目次
今日からすぐにできる経費の節約方法
個人事業主が今日からすぐにできる経費の節約方法は次の通りです。
・印刷費用をおさえる工夫をする
・消耗品の値段を見直して別商品に切り替える
・消耗品はまとめ買いをする
・クレジットカードを活用する
・出張費を減らす工夫をする
・電気代や水道料を減らす工夫をする
・事務所の家賃減額
すべて今日から使える方法です。
コストを節約したいなら上から順番に行うことをおすすめします。
節約方法①印刷費用をおさえる工夫をする
士業事務所などは書類を多く使いことや、資料を印刷することも少なくありません。そのため、積もり積もって印刷費用が高額になっているケースがあります。事務所の経費を節約したいなら、印刷費用の節約を考えてみてはいかがでしょう。とは言え、仕事のためにも印刷する枚数を少なくすることは難しいというのが実情だと思います。
印刷費は次のような方法でも節約可能です。
・カラーではなく白黒コピーを使う
・両面コピーを使う
カラーコピーで印刷しているとたくさんの色を使うため、インク代が高くなってしまいます。仕事で必要な資料や書類の試し刷りなどをするときは白黒印刷を多用することで印刷費用をおさえることが可能です。
また、片面だけ刷ったらシュレッダーではなく、両面印刷にすると使うコピー用紙の数も減ります。さすがに顧客に渡す場合は別の顧客の情報や仕事の資料を刷った紙を再利用はできませんが(問題になります)、自分だけが仕事に使うなら特に問題ないはずです。
印刷機の設定を基本は白黒にしておくなど、工夫してみましょう。
節約方法②消耗品の値段を見直して別商品に切り替える
事務所で使っている消耗品一覧と各消耗品の値段をチェックしてみてください。
消耗品の中には使っているうちに価格が上がっているものや、もっと安い代替商品が出ている物もあるはずです。各消耗品の価格をチェックしたら量販店などで代替商品の価格などと比較してみましょう。別商品の方が安ければ、消耗品のストックが切れたら別商品に乗り換えることも節約方法です。
よくあるのはコピー用紙などの消耗品です。ずっと同じメーカーのコピー用紙を使っていて、量販店で他メーカーと比較したら、別メーカーの方が安かったというケースはよくあります。
この他に事務所のお茶代やティッシュペーパーなどの消耗品についても、レシートや領収書から価格を確認し、他メーカーの代替品と比較することがポイントです。より安い消耗品に乗り換えれば、それだけコストをおさえることが可能です。
節約方法③消耗品はまとめ買いをする
消耗品の中にはまとめ買いできるものもあります。
個人事業主の事務所として使っている場所に余裕はあるか、まとめ買いをして保管するスペースはあるかによっても変わってきますが、まとめ買いをして安くなる消耗品などは一気に買ってしまうと節約になります。コピー用紙やインク、文具など、仕事で使うものでまとめ買いで安くなるものは、業者に見積もりをお願いすると良いでしょう。
事務所で使う封筒や名刺などもまとめて刷った方がお得になるケースは少なくありません。あまりに大量に刷ると置き場所に困ってしまいますが、可能な限り「まとめて安く」購入し、コストを削減することが重要です。
節約方法④クレジットカードを活用する
クレジットカードは事務所のコストを節約するため積極に使うことをおすすめします。
クレジットカードが事務所のコスト削減に役立つのは2つの理由があるからです。
・コストが見える
・ポイント還元がある
クレジットカード決済をすると月の決済について明細が出ます。明細によりどれくらいのコストがかかっているか「見える化」でき、不要なコストをチェックしやすくなります。事務所の経費についてはクレジットカードで可能な限り決済する方法がおすすめです。
現金払いの場合は支払いのためにATMからお金をおろして買い物をしなければいけません。ATMは基本的に1円単位でおろせませんから、無駄なお金まで使ってしまうことになりかねません。クレジットカード決済であれば、1円単位まで決済できるので、無駄な支出を防ぐという点でもおすすめです。
また、クレジットカードで決済するとポイント還元を受けられます。ポイントは買い物などに使うことも可能なので、必要な物を買うときに役立ちます。個人のクレジットカードの場合は証券会社と連携しているカードのポイントを投資などに利用しても良いでしょう。
節約方法⑤出張費を減らす工夫をする
仕事で出張する機会が多いなら出張費を削減する工夫も必要ではないでしょうか。
出張の移動手段なども出張費に関わってきますが、出張費の節約をしたいときは移動手段だけでなく、「そもそも出張が必要か」を考える必要があります。
ネットでのミーティングなどが手軽にできる時代です。わざわざ足を運ばなくてもネットで顔合わせやミーティングを設定すれば、出張する必要がないかもしれません。不要な出張をすると交通費も宿泊費などもかさんでしまいます。仕事をする時間も移動や宿泊のために少なくなってしまうことでしょう。
そもそも出張は必要なのか。この観点で考え、ネットミーティングなどで済ませる場合は出張をなくし、経費節約に努めるべきです。
節約方法⑥電気代や水道料を減らす工夫をする
事務所で水道料やガス代が発生するかは、事務所の使い方や仕事内容次第かもしれません。仮に水道料やガス代が発生している場合はプランの見直しなどでコストを安くするよう工夫してはいかがでしょう。
電気とガスのセットプランなどもありますので、各社のプランや料金を現在のプランや料金と比較してみることをおすすめします。
個人事業主の事務所では基本的に電気代は発生するのではないでしょうか。パソコンなど仕事に使う機器は電気がなければ動きません。水道やガスを事務所で使っていなくても、電気は使っているというケースが多いはずです。
電気代の削減については別記事にまとめました。別記事がコスト削減の一助になれば幸いです。
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節約方法⑦事務所の家賃減額
事務所の賃料が相場より高い場合、賃料を減額できる可能性があります。ただ、賃料減額は勝手にできるわけではなく、一定の条件のもとに行わなければいけません。
賃料の減額方法、減額の条件などについては別記事にまとめました。個人事業主のコスト削減のためにも、いま一度、賃料について見なおしてみてはいかがでしょう。
最後に
事務所の経費をどのくらい節約できるかによって手元に残るお金が変わってくると言っても過言ではありません。事務所のコストの中には経費として確定申告時に計上できるものもありますが、出費は出費です。無駄な出費をなくし税金対策もして、より収入を多く残す工夫をしたいものです。
経費を節約して余った分は投資などに回し、将来の備えにしてはいかがでしょう。