士業の中でも行政書士がFIREに向く理由とは?

士業の中でも行政書士がFIREに向く理由とは?

FIREとは「経済的自立と早期リタイア」です。たとえば、50歳といえば未だに働き盛りですが、この年齢で今後の人生に必要な収入を得られるように経済的な自立を果たせば早期リタイアが可能です。

FIREを達成するためには仕事で収入を得て、その収入で経済的自立を果たし早期リタイアの準備をしなければいけません。そうすると当然、「FIREの達成に必要な収入を得られるか」「FIREの準備をするための時間を確保できるか」などで収入を得る術(仕事)とFIRE達成の相性が出てくるわけです。

仕事の中にはFIREと相性の良い仕事もあれば、FIREとの相性が悪い仕事もあります。

私が行政書士をして仕事をしていますが、「行政書士はFIREとの相性が良い」と感じています。士業の中でも行政書士は特にFIREと相性が良いと言えるでしょう。

行政書士がFIREと相性が良い理由について、FIREを目指す現役の行政書士が解説します。

FIREとは?

FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略で、「経済的な自立と早期のリタイア」を意味する言葉です。FIREは欧米発祥の考え方で、現在は日本の働き世代や若い世代を中心に広まっています。

FIREでは経済的な自立を果たし、その段階で早期に仕事をリタイアします。たとえば、50歳までに資金を準備しておき、50歳で実際にリタイア後の生活ができる状況(経済的な自立)を果たしたら、その段階で仕事をリタイアするわけです。

50歳といえば日本では働き世代ですよね。一般的な日本のリタイア年齢は年金を受け取る頃でしょう。FIREでは今後の生活ができる目途が立った段階、つまり年金受け取り年齢を待たず早期に仕事をリタイアし悠々自適に人生を楽しもうという考え方なのです。

FIREの経済的自立と早期リタイアの考え方

FIREの基本的な考え方は経済的な自立と早期のリタイアです。では、どうやって経済的な自立と早期リタイアを達成するのかが問題になります。

FIREのためには、まずは仕事などで収入を得て資金を準備します。資金の準備方法は預金の他に株式や投資信託、債券など金融商品への投資です。投資により資産を増やし、早期リタイア後に投資のリターンで生活できる状態にします。

具体的には、まずは以下の計算式でFIRE達成のために必要な資金を算出します。

年間の平均支出×25

たとえば年間の平均支出、つまり生活に必要な資金が300万円であれば「300×25」で計算します。300万円×25だと7,500万円ですね。

FIREでは、リタイア後は計算式で算出した資金で投資のリターンを得て、リターン分を生活資金に充てます。7,500万円を4%で運用すると年のリターンがちょうど年間支出である300万円と同額になるのです。

7,500万円を年4%で運用して、その分のリターンを生活費に充てます。そうすると、投資の資金である7,500万円を切り崩す必要はありません。経済的な自立を保ったままで早期リタイアの生活を送れるというわけです。

FIREの基本的な考え方は「経済的な自立と早期のリタイア」で、それを実現するために「年間平均支出の25倍の資金の準備」と「準備資金を年4%で運用できる状況」を作る必要があるわけです。

FIREと相性の良い仕事とは

FIREを達成するためには預金や投資などで資金を準備しなければいけません。

早期リタイア後の生活費は準備資金の運用益である年4%のリターンでまかなうわけですから、年4%のパフォーマンスを実現できる金融商品の組み合わせを探したり、そもそも投資の勉強をしたりしなければいけません。

また、早期リタイアを実現するための年間支出の25倍の資金を準備するためにも投資を駆使する必要があるわけですから、資金の準備段階には4%にこだわることなく、投資で結果を出し、自分の収入や支出を見直す必要も出てきます。そうすると、FIREの達成のためには次のようなことが必要になるわけです。

・FIREの達成に必要な資金を準備するための収入を得られる仕事

・FIREの達成、あるいはリタイア後の準備をするための十分な時間を確保できる仕事

FIREの達成には収入が不可欠です。だからこそ、収入をある程度コントロールできる仕事が好相性となります。反対に収入のコントロールが難しい仕事、収入の極端に低い仕事や安定性のない仕事はFIRE達成には不向きです。

また、FIRE達成のためには投資やその勉強に時間を割くことも必要ですから、時間を確保できる仕事が好相性です。仕事時間を自分でコントロールできればその分だけ計画的に進められますので、なお良いと言えるでしょう。

行政書士がFIREと相性の良い理由

FIREの達成におすすめの相性の良い仕事は行政書士です。

士業は他にもありますので、「なぜ行政書士?」と思うかもしれません。他の士業よりも行政書士がFIREに向いていることも含めて、FIREと行政書士の相性が良い理由を説明します。

理由①行政書士は収入のコントロールがしやすい

行政書士は個人事業主なので収入のコントロールがしやすいという特徴があります。

たとえば会社員の場合、給料額は固定です。残業代や出張費などで月あたりの受取額が増すことはあるでしょうが、自分の判断で会社内の仕事を増やして給料も多くするという手は使えません。FIRE達成のための資金準備のための収入コントロールが難しいのです。

対して行政書士は個人事業主ですから、自分の判断で仕事を多く受けることもできれば、仕事を減らすこともできます。2022年11月からFIREの準備をはじめて15年後にFIRE達成を目指すと決めた場合、個人事業主の方が「FIREのために収入を増やそう(仕事を増やそう)」という収入コントロールがしやすいのです。

行政書士は基本的に個人事業主ですから、収入コントロールがしやすいため、FIREと相性が良いと言えます。

理由②行政書士は若い世代や働き世代のブルーオーシャン

行政書士が収入のコントロールをしようとしても、仕事自体がなければ収入のコントロールはできません。個人事業主が収入コントロールをするためには「その業種に仕事があること」が前提です。

行政書士は若い世代や働き世代が少なく、ブルーオーシャン状態だと指摘されています。これは実際に行政書士として個人事業主をしている私自身も感じることで、同業にはやはり若手や働き世代は少なくなっています。試験に合格している30代や40代は多いのですが、合格年代と個人事業主として独立開業している年代は別物です。独立して仕事をしている行政書士は高齢層が多いと言えるでしょう。

FIREを目指すのは主に若い世代や中堅世代、働き盛りの世代です。行政書士の「若い世代が少なく若手が仕事を得やすい」という環境は収入コントロールやFIRE達成を目指す世代に有利であるということです。

理由③行政書士は仕事時間のコントロールがしやすい

行政書士は仕事時間のコントロールがしやすいという特徴があります。たとえば私の場合、基本的に半日仕事をして、残りの半日は残務処理やFIREのための投資などに充てています。

会社員の場合はどうしても勤務時間が定められていますので、「FIRE達成のために時間を作りたい」と思っても、会社の就業時間には従わなければいけません。個人事業主は事務所があっても、行政書士のような仕事であれば午前中に書類作成などの仕事を終わらせて午後は余裕やフリーの時間を作り出すことが可能です。

FIRE達成のためには投資や投資の勉強、情報収集に充てる時間が必要なので、仕事時間をコントロールしやすい行政書士は相性の良い仕事なのです。

理由④行政書士は顧問契約を前提としていない

行政書士の仕事スタイルがFIREに向いているなら「他の士業も同じではないか」と思うかもしれません。

税理士や社労士などの他の士業も独立開業して仕事をしている方が多いため、個人事業主として仕事時間や収入をコントロールできる立場です。「行政書士がFIREと相性が良いのではなく、士業がFIREと好相性ではないのか」と考えるのではないでしょうか。

行政書士が他の士業よりFIREと相性が良いと断言できるのは、「顧問契約を前提としていない」という理由があるからです。

税理士や社労士などは顧問契約を結んで仕事をすることの多い士業です。対して行政書士は単発の業務が中心なので、顧問契約を基本にしていません。

顧問契約があるとどうしても顧問先の時間に左右されますし、仕事内容の面で時間のコントロールが難しいと言えます。行政書士は単発仕事がほとんどなので、他の士業より仕事時間を柔軟にコントロールでき、投資やFIREに時間を割ける、つまりFIREの準備に時間を使いやすいということです。

まとめ

行政書士は収入や仕事時間のコントロールのしやすさからFIRE向きの資格です。

行政書士は資格取得者こそ若い年代も多いものの、独立開業して仕事をしている世代は「若い人が少ない」という働き世代やFIREを目指す世代にとってはブルーオーシャン状態です。

私も行政書士としてFIREを目指していますが、実際に収入や仕事時間のコントロールのしやすさはかなり感じています。FIREを目指したい方は行政書士を検討してみてはいかがでしょう。

顧問契約中心ではない等

FIREを目指している人にとって、行政書士は相性が良いです。

税理士や社労士は、顧問契約(クライアントとの長いお付き合い)を前提としているので、FIREには向きません。

一方、行政書士は、単発の業務がほとんどで、顧問契約を前提としないので、ある日突然、FIREすることも可能です。