年末調整とは？今さら聞けない基本をカンタンに解説 - サイドFIRE気味なフリーランス行政書士のブログ

年末が近くなると多くの方が「書類を書かなきゃ」「今年もやってきたな」という感じで年末調整の話をします。年末が近づくと年末調整の話。一種の風物詩という感がありますよね。

ただ、年末調整という言葉はよく耳にしても、年末調整とは何か をよく知らないという方もいらっしゃると思います。何となく「書類を書いて税金を調整すること」のように把握している方もいらっしゃることでしょう。

そこでこの記事では、何となく毎年聞いている（あるいはやっている）年末調整にどのような意味があるのか、カンタンかつ分かりやすく解説します。

年末調整とは？

年末調整とは、会社が一年間に支払う給料と税金を再計算し、過不足を調整することを言います。

たとえば社員Aに1年間給料を支払うとします。会社側は社員Aの給与から源泉徴収するわけです。しかし、1年間通して給与や賞与を払うわけですから、支払っているうちに当初は分からなかった過不足が出てくるかもしれません。

賞与が多かった。給料の額が変動した。社員の保険料などの負担状況。こういった事情から、源泉徴収・税金の額が「1年を通して徴収した結果、多かった」「1年を通して徴収したが、足りなかった」となることは珍しくありません。

1年の終わり頃である年末に、その年1年の給与・賞与・源泉徴収・税金などを再計算・見直しして、年末調整で帳尻を合わせるわけです。

その年の最初の方に年末調整をすると、また給与・税金・源泉徴収に誤差が出るかもしれません。

そのため、年末調整は一般的に年末に行われます。

年末調整がやってくると「今年もそろそろ終わりだな」と感じるのは、「年末にやる代表的なこと」として風物詩になっているからですね。

年末調整の対象になるのは会社に在籍する従業員すべてです。

ただし、確定申告の対象になる従業員については対象外になっています。

確定申告の対象になるのは、

などの従業員です。

国税庁のホームページに確定申告の対象になる人がまとめられていますので、チェックしておくと良いでしょう。

年末調整は会社主導のもと、従業員が行います。

対象になるのは会社の従業員です。

対して確定申告は、自分で税金の申告をしなければならない人が対象になります。

つまり、会社側が税金の徴収や手続きをしてくれないフリーランスや個人事業主などが対象です。

年末調整と確定申告では、「誰がやるのか」「誰が主導、主体になるのか」に違いがあります。

年末調整は会社・従業員が行う税金の手続きで、確定申告は個人が行う税金の手続きという点でも違いがあります。

また、年末調整と確定申告は期限の点でも違いがあり、年末調整が年末の風物詩になっているのに対して、確定申告は翌年の2月～3月にかけてです。

確定申告は1年分の税金額や所得を年明けに申告する手続きです。

その年の31日が過ぎて1年の所得・税金が確定してから行うという違いがあります。

年末調整が「そろそろ1年の終わりだな」という風物詩であれば、確定申告は「そろそろ冬から春になる頃だな」という時期の風物詩になっているわけですね。

年末調整について簡単に解説しました。

年末調整に関しては、サラリーマンの場合、「年末頃に行う税金・源泉徴収の調整」という把握でOKです。確定申告をする個人事業主やフリーランスに関しては、基本的には年末調整ではなく確定申告になります。

働き方によって税金の手続きが変わってきますので、簡単な意味や内容だけでいいので、ぜひおさえておきましょう。