FIREや早期リタイアのためには資金準備が必要になります。こつこつと貯金や投資を頑張っていると「宝くじでも当たらないかな」なんて思ってしまうのではないでしょうか。宝くじの1等が当選すると、人によっては当選金でFIRE達成できてしまうことでしょう。
たとえばFIRE達成まで残り2,000万円だったら、1等が当選すれば余裕でFIRE達成できそうですよね。FIREを目指そうとしている人が宝くじの1等当選金を手に入れられれば、あえて預金などをしなくても、当選金を投資に振り分けるだけでFIRE達成できるかもしれません。いずれにしろ「宝くじが当たればいいな~」「FIRE達成が一気に現実的になるな~」なんて思ってしまいますよね。
仮に月のおこづかいで宝くじを買うとしたらどのくらいの確率で高額当選するのでしょうか。宝くじが当選する確率について調べてみました。
目次
宝くじの当選金は非課税である
宝くじの1等が当選すると一気に高額の当選金が入ります。また、宝くじの当選金は原則的に非課税です。2億円当選すると税金で金額が減ることなく2億円が手元に入ります。
宝くじの当選金が非課税になっているのは、法律で非課税と決まっているからです。そして、宝くじを購入するときすでに税金を納めているからなのです。宝くじを購入するときは住民税を40%納めており、宝くじを購入した自治体に税金が入る仕組みになっています。
宝くじの当選金の扱いや税金との関係は別記事で説明しています。お金の豆知識として別記事も確認してみてください。
宝くじの当選確率はくじの種類によって違う
宝くじの当選確率はくじの種類によって異なります。
ジャンボ宝くじの当選確率は200万分の1~2,000万分の1になっています。
高額当選金がよく話題になる年末ジャンボ。年末ジャンボの1等当選確率は2,000万分の1だと言われています。年末以外のジャンボ宝くじの当選確率は1,000万分の1、ジャンボミニの当選確率は250万分の1、バレンタインジャンボの当選確率は200万分の1です。
ジャンボの種類によって当選金額や販売時の仕組みなどが違っているため当選確率が変わってきます。
宝くじの当選確率は何に等しいのか?
宝くじの当選確率が200万分の1から2,000万分の1。これはかなりの確率・難しさです。
確率で説明されるといまいち当選確率の高さ、当選の難しさが分からないかもしれません。身近な話に例えてみれば当選確率の凄さが分かるはずです。
分かりやすい例でジャンボ宝くじの当選確率について見てみましょう。
ジャンボ宝くじの当選確率は〇が落ちる確率に等しい
ジャンボ宝くじの当選確率である1,000万分の1は落雷に合う確率に等しいと言われています。
落雷についてはたまに大きな事故がニュースになるという印象ではないでしょうか。たとえば、2020年には農作業中の2人が落雷に合い、一人は亡くなり、もう一人は意識不明の重体になっています。
1994年~2003年の間に落雷事故の被害に合った人は約14人になっています。全国的なニュースにはなりますが、件数や被害者数は多いとは言えません。
ジャンボ宝くじの当選確率はこの落雷被害・落雷に合う確率と同じくらいですから「全国ニュースになるくらい稀」なわけです。この確率を考えると、宝くじを狙って当てるのは極めて難しそうですね。
赤信号に合わず青信号を連続〇回通り抜ける確率にも等しい
ジャンボ宝くじの当選確率は一回も赤信号に合わず、連続23回の青信号に合う確率に等しいと言われています。
車を運転していると青信号ですんなり交差点を通り抜けられたと思えば、次の交差点では赤信号ということは珍しくありません。長いドライブであれば青信号が連続することも珍しくありませんが、基本的にどこかで赤信号に合うことが多いと言えるでしょう。
青信号が2回連続する確率より4回連続する確率が低く、4回よりも10回連続はさらに確率が下がってしまうことが基本です。青信号が23回連続すること、信号機23台を通り過ぎるときに一回も赤信号にぶつからないことは、1,000万分の1ほどの確率になっています。
青信号を何度か連続して通り抜けたときは「今日は宝くじの何等かには当選したな」と思っても良いかもしれません。実際、そのくらい運の良いことなのです。
宝くじの1等当選はサイコロで連続1が〇回出る確率とも等しい
サイコロを振って連続で同じ目を出すことは難しいですよね。連続で同じ目を出し続けることはさらに難易度が高くなります。9回も同じ目を出し続けろと言われたら、さすがに「無理」と思ってしまうのではないでしょうか。
実は、ジャンボ宝くじの一等当選の確率はサイコロで1の目を連続で9回出す確率と等しくなるのです。サイコロの1の目を連続で9回出す確率は約1,000万分の1になります。
宝くじを買うときは「当たる気がする」「当たればいいな」とわくわくしますが、サイコロを9回振って連続で1を出せと言われると「無理」となってしまいますよね。どちらも確率は等しいと考えれば、宝くじに対する期待も変わってくるのではないでしょうか。
年末ジャンボ一等は満員の東京ドーム〇個分のうち1人の確率である
年末ジャンボ宝くじの確率は満員の東京ドームの中から自分ひとりが選ばれる確率に等しい確率です。
満員の東京ドームを想像して「この中の1人にホームランの玉が当たると考えれば、けっこう確率が高いのでは」と思うかもしれません。この満員の東京ドームとは1つのドームではなく、363個の満員東京ドームです。
東京ドームの収容人数は55,000人ですから、363個×55,000人という計算になります。これだけの大人数の中で自分だけホームランボールをキャッチするとなると、途方もない確率ですよね。
年末ジャンボの売り場に並んでいるときは周囲の雰囲気もあって「当てるぞ」とわくわくしますが、確率を知ると「無理だ」と頭を抱えそうになってしまうのではないでしょうか。
年末ジャンボの当選確率は〇〇事故に合うより低い
日常の中で連日のように報じられるのは死亡事故ではないでしょうか。
死亡事故といっても飛行機による事故や落雷事故、車の事故などいろいろあります。この中で落雷事故の確率はジャンボ宝くじ一等の当選と等しいと話しました。では、ジャンボ宝くじより当選確率の低い年末ジャンボで考えるとどうなのでしょう。
落雷事故はジャンボ宝くじと確率がほぼ同じなので、年末ジャンボに当選するより落雷に合う確率の方が高いことになります。では、車や飛行機はどうかと言うと・・・年末ジャンボに当選するより車や飛行機の事故で死亡する確率の方が高いという結果です。
交通事故・飛行機事故・落雷事故の3つの中で最も確率が低いのが落雷事故。年末ジャンボの一等当選はそれより確率が低いわけですから、結果的に交通事故や飛行機事故に合うよりも難しいという結論になります。
年末ジャンボは〇〇都と〇〇県に住む人が全員買って1人当たるか
年末ジャンボ当選の確率は東京都民と千葉県民が全員宝くじを買って、そのうちの1人が当選する確率に等しいとも言われています。
人口の多い県と言えば東京都。東京都の人間全員が年末ジャンボを購入すれば「1人くらいは1等を当てるのではないか」と思うかもしれません。実際は、東京都民全員が宝くじを買っても「当てるのは難しい」という確率の低さです。東京都民と千葉県民が全員宝くじを買って、その中の1人が一等を当てるくらいの確率になります。
年末ジャンボを買うときは「自分は東京都民と千葉県民を合わせた人数のオンリーワンになる自信はあるか」自問自答した方が良いかもしれません。
最後に
宝くじの当選確率について説明しました。
宝くじが当選すればFIRE資金にできますし、すでにFIREの仕組みをある程度構築していれば、すぐにでも早期リタイアが可能かもしれません。ただ、お話ししたように宝くじの一等当選確率は驚くほど低いものです。
宝くじは「夢を買う」と言います。宝くじが当たったらどうしようと夢を見る時間を買うわけです。本当に当選して「FIRE資金にできるかも」と考えず、お小遣いで夢を買う程度に留めておいた方が良さそうです。