FIREで早期に悠々自適な生活をしたい人にとって、すでにFIREを成功させた人が憧れの存在だと言えるでしょう。FIREを早期に達成している人に共通点はあるのでしょうか?
知人に資産家や起業家、早期退職者などを担当していた元証券マンがいますので、一緒に酒を飲んだときに「FIRE達成者に共通点ってあるもの?」と尋ねてみました。いろいろ面白い話を聞きましたので、ご紹介します。
目次
FIREとは?まずは基本を確認
FIREとは、準備した資金を資産運用し、その資産運用の利益で生活する方法です。
仕事を辞めたくても、生活費がなければ生活できません。FIREでは事前に必要な生活費を計算し、運用益でその生活費を賄える資金を準備します。資金を準備し資産運用で生活できるようになったら、後はその運用益で生活するわけです。
FIREについては別記事で説明しています。
基本的な知識についておさらいしたい人は、まずは別記事を確認していただくことをおすすめします。
実際にFIREを成功させた人はいるのか?
ネットではよく「FIREを成功させました!」「今は資産運用の利益で暮らしています」という人の体験記や成功報告を見かけますよね。しかし、それはあくまでネット上の話。ネット上ではいくらでも作り話ができてしまうわけです。「FIRE達成!」と言っていて、実際はFIREを目指している最中だったなど、十分にあり得る話です。
なので、元証券マンに「実際に成功させた人はいるもの?」と尋ねてみました。
結果、「かなりいる」とのこと。
実際にあったのは次のようなパターンだそうです。
差し支えない&身バレや個人情報に差し障りのない範囲で年収や状況を教えてもらいました。
1.普通の会社員がこつこつFIREを成功させた
年収400万円くらいの普通の会社員がFIREを達成した事例を見たことがあるという話を聞きました。
この会社員さんの場合、大学を出てからすでに資産運用に興味があり、大学卒業後に早々に証券会社に口座を開設し、FIRE達成に向けて資産運用をスタートさせたのだそうです。
中年の頃にFIREを達成し、早々に仕事を辞めてのんびりと生活しているという話でした。
2.元同僚が知識を活かしてFIREを達成していた
証券会社などに勤めていた人の場合、資産運用の知識が豊富ですよね。そんな知識を活かしてFIREを成功させていた人が実際にいるそうです。
その人は私の知人(元証券マン)の元同僚。その人はある程度のお金を貯めて、すっぱり証券会社を辞めてしまったそうです。会社を辞めた後は資金を元手に株式を中心に資産運用し、運用益を生活費にして生活しているのだとか。
この人の場合は三十代でFIREを達成したそうです。証券会社で得た知識と経験をフル活用してFIREを成功させたのかもしれませんね。
この人の場合は運用益が年4%より多いため、多い分をさらに資産運用に回しているのだそうです。
3.個人事業主の士業がFIREを達成した事例もあり
士業の個人事業主として仕事をしていた人の中にもFIREを達成した人がいるそうです。
個人事業主は自分のペースで稼ぎやすいので、仕事時間を増やして早々にFIREに必要な資金を貯め、資産運用で上手く年4%の運用益を出せるようになったところで早期に仕事をリタイアしたのだとか。
年収は1,000万円超えだろうという話でした。
この士業さんの場合は完全にリタイアというわけではなく、いわゆるサイドFIREでのリタイアになります。
サイドFIREとは仕事を完全に辞めるのではなく、無理のない範囲で仕事を続けながら(たとえばフルタイムから週2半日だけ仕事など)早期にリタイア生活に切り替える方法です。
資産家でなければFIREは無理なのか?
FIREを達成する場合、「資産家でなければ難しいのではないか」と思うかもしれません。
実際のところはどうなのでしょうか。
結論から言うと、特に資産家でなくても、資産運用や貯蓄への考え方などによっては、十分にFIRE達成が可能だそうです。事例でご紹介した会社員の人などは、特に資産家というわけではありませんよね。
元証券マンの知人に尋ねたところ「普通のサラリーマンでもFIREを達成している人は実際に何人も見ている」とのことでした。「自分はサラリーマンだから」「資産家の生まれじゃないから」と悲観的になる必要はないということですね。
FIREを成功させる人の家や生活の特徴
FIREを成功させる人の家や生活に特徴などはあるのでしょうか。
元証券マンの知人に尋ねたところ「絶対というわけではないが」と前置きした上で4つの特徴を教えてくれました。
特徴①情報や知識に敏感である
FIREを成功させる人の共通の特徴として感じたのは「情報に敏感」「知識に貪欲」などの点だそうです。
資産運用のためには情報も知識も必要です。受け身ではなく自分から「FIREのためにも積極的に新しい情報を見つけて行こう」「資産運用のために知識を磨こう」という人が多いという話でした。
確かに、FIREを成功させるためには、情報や知識に受け身ではいけないのかもしれません。自分から節税情報や投資情報などを積極的に見つけて行きたいですね。
特徴②目標をしっかり持っている
元証券マンである知人に聞いたFIREを成功させた人の特徴としては、「目標をしっかり持っている」が挙げられるそうです。
FIREを成功させるためには、まずは事前に必要な資金や生活費を計算します。そして、FIREのために計画的に貯蓄や資産運用をする必要があります。とりあえず何となくお金を貯めよう。これでは駄目なわけです。
FIREを成功させる人については「この運用益が必要だから、金融商品はこう組み合わせる」「将来的にFIREを成功させるためにも、この数字に向かって進める」という意識/目標をしっかり持っていると感じるという話でした。
特徴③家や事務所にさほどお金をかけない
資産家などは一目見ると「お金を持っているな」という家に住んでいることも少なくありません。対してFIREを成功させている人は、家や事務所にあまりお金をかけていないケースが多いとのことでした。
FIREを成功させている人がケチというわけではありません。とくにお金をかけなくていいところにはお金をかけないという意味です。
たとえば、個人事業主として仕事をしていたとします。個人事業主の場合、自分の家を事務所にすることも可能です。FIREを達成している人の場合「自宅を職場にできるなら、別に事務所はいらない」と事務所の賃料や維持費をカットしてしまう人が少なくありません。
こんなふうに、「家と事務所を一緒にできるなら、一緒にしてしまう」「不要なお金をかけない」という人が多いという話でした。
特徴④起業家や個人事業主、副業をしている人が多い
FIREを達成している人の特徴は、起業家や個人事業主が多いという点です。
起業家や個人事業主は自分に合わせて働けます。「もっと稼ぎたい」と思うなら、自分の考えに合わせて仕事を増やすなど、工夫できるわけです。FIREには資金準備が必要ですから、収入面で柔軟に働ける方が達成はしやすいことでしょう。
また、FIREを達成している会社員の場合、よく副業をしているとのことでした。副業をすることで収入を増やせたり、収入面に合わせて仕事をしやすかったりするので、よりFIREを達成しやすいというのは、理解できる話ですよね。
まとめ|FIREを成功させる人の特徴は「無駄のなさ」
元証券マンに尋ねたFIREを成功させている人の特徴としては、
・情報や知識に貪欲(自分からどんどん収集する)
・目標や計画にしっかり沿っている
・家や事務所にさほどお金をかけない(不要な出費はしない)
・職業としては起業家や個人事業主が多い
・会社員の場合は副業していることも多いのが特徴
などでした。
反対に考えると、これらの特徴と逆の場合(目標を持っていない、計画に沿って行わない、など)、FIREを達成しにくいのかもしれません。
すべてがすべて当てはまるというわけではないでしょうが、参考にしてみてはいかがでしょう。