台風や地震などの自然災害で家が壊れたら住宅ローンはどうなるの?

近年、日本では自然災害が相次いでいます。仮に台風などの自然災害で住宅ローン返済中の家が壊れてしまったらどうなるのでしょう。

家が壊れてしまっても、住めない家のために住宅ローンの返済は続くのでしょうか。

それとも、家が台風などの災害で壊れたら、住宅ローンの返済はその時点で免除されるのでしょうか?

台風や地震などの自然災害で家が壊れてしまったときの、

・自然災害によるリスク

・住宅ローンの扱いはどうなるのか?

・住宅ローンへの対処法

などを解説します。

日本では自然災害が相次いでいるからこそ、「我が家は大丈夫」と思わず覚えておきたい知識です。

台風や地震によるリスクとは?

台風や地震は「住宅ローン返済中の家だから」といって容赦してくれません。

大きな地震や台風といった自然災害があると、次のようなリスクがあります。

・家が倒壊するリスク

・倒壊しないまでも、家に住めなくなるリスク

仮にダメージを受けた住居が賃貸なら「大家さんに修理してもらう」「大家の不動産なのだから、大家が対処する」で問題ありません。ただ、自分所有の不動産だった場合、修理や建て直しが必要になります。

こういったダメージのある家の場合にも そのまま住宅ローンを返済しなければならないのか? が、近年大きな問題になっています。

日本は地震大国、台風王国と呼ばれる国です。住宅ローンを利用する以上、いざというときの扱いを知っておくべきではないでしょうか。また、住宅ローン返済中にもこうしたリスクがあることから、家が壊れたときの扱いや救済措置などを知っておくべきです。

台風などの自然災害で住宅ローンはどうなるの?

台風などの自然災害で家が壊れても、住宅ローンは免除されません。

住宅ローンは家を買うための借金です。家が壊れたという理由で自動的に返済が免除になってしまうと、お金を貸す側である金融機関が破綻してしまいます。

台風などの自然災害で家が壊れても、住宅ローンは返済しなければいけません。

これが結論です。

台風などの自然災害で住宅ローン返済中の家が壊れてしまった場合、修繕や建て直しなどの費用がかかります。

家が大きなダメージを受けた場合、解体費用や撤去費用などもかかってしまいます。そのため、生活を立て直すまでに時間がかかってしまうケースや、住宅ローン以外にも借り入れが必要になり二重ローン状態になってしまうケースなども少なくありません。

・家が壊れても住宅ローンは払わなければいけない

・自然災害で壊れた家を修理、建て直しするため、さらにお金を借りて二重ローン状態になることも多い

・二重ローン状態になってしまったために、返済苦に陥ることも多い

台風などの自然災害で家が壊れても住宅ローンの返済は続くからこそ「じゃあ、どうするか?」が重要です。

住宅ローンの返済で困ったときの対処法

台風などの自然災害で住宅ローン返済中の家が壊れてしまった。自然災害によるダメージで住宅ローンの返済に困っている。このようなケースでは、公的な救済措置私的な救済措置が使える可能性があります。

自治体などの公的な救済措置

住宅ローンに限らず、災害で生活基盤の揺らいでいる方や生活に困っている方のために、政府が公的な支援制度を行っています。台風などの災害で困ったときは、こういった公的な支援制度を利用してはいかがでしょう。

住宅ローンそのものは免除になりませんが、生活の助けにはなるはずです。

https://www.bousai.go.jp/kyoiku/hokenkyousai/sienseido.html

また、住宅支援機構では、災害で住宅に損害を負った方用のローンなどもあります。こうした団体が行っているローンなどを使うことも対処法のひとつです。

https://www.jhf.go.jp/loan/yushi/info/saigai.html

自分で加入する保険など私的な救済措置

災害で家がダメージを受けたときに使える主な保険としては、地震保険があります。

また、地震については補償範囲外ではありますが、台風などの自然災害による損害の場合は火災保険で補償できる可能性があります。

地震保険や火災保険は、代表的な救済措置だと言えるでしょう。

この他に、居住不能信用費用保険という救済措置もあります。

居住不能信用費用保険は、自然災害により住宅ローン返済中の家が損害を受けて「住めない」「生活できない」という状況に陥ったときに、住宅ローン返済額を補償してくれる保険です。

個人で地震保険や火災保険、居住不能信用費用保険などに加入することも対策になります。

https://www.smtb.jp/-/media/tb/personal/loan/house/disaster/pdf/natural-disasters

住宅ローンによっては自然災害時債務免除特約がついている

住宅ローンの中には「自然災害時債務免除特約」がついているタイプもあります。

自然災害時債務免除特約とは、自然災害で住宅ローンの返済に困ったときに、一定期間返済を免除するという特約です。

住宅ローン自体が免除されるわけではありませんが、生活を立て直すときの助けになります。

https://www.sbishinseibank.co.jp/retail/housing/relievedpack/s/shizensaigai.html

まとめ|住宅ローンは基本的に免除なし!対策や救済措置で対処

台風などの自然災害があっても住宅ローンは免除されません。

保険への加入や支援制度の利用など、自分なりに対策するしかありません。住宅ローンの中には災害時に損害があれば、一定期間免除といった特約がついているものもあります。

災害が多いからこそ、日本にはいろいろなサービスや支援制度があります。こうした支援制度やサービスを定期的にチェックしておくと、いざというときに役に立つはずです。